特集 解説

損保代理店の自己点検、2027年度版の改訂案を公表 比較推奨販売の設問はどう変わるのか

損保代理店の自己点検、2027年度版の改訂案を公表 比較推奨販売の設問はどう変わるのか

日本損害保険協会は2026年10月23日、代理店業務品質評価制度で使用する「自己点検チェックシート」の2027年度版改訂案と、「代理店業務品質に関する評価指針」の改正案を公表した。一般代理店の設問数を最大20問削減する一方、2028年3月1日に施行される比較推奨販売の規制改正を踏まえ、商品の比較・推奨理由や記録・証跡の確認方法などを見直す。設問の統合・削除は、代理店に求められる業務管理そのものの廃止を意味しない。改訂案の主な変更点と、代理店の管理者・募集人が確認したい実務上のポイントを整理する。

目次
  1. 一般代理店の設問を最大20問削減、改訂案への意見募集は11月23日まで
  2. 設問の統合で回答項目は減るが、確認する業務がなくなるわけではない
  3. 比較推奨販売は「何を比べ、なぜ推奨したか」の説明を具体化
  4. 設問から外れても、社内規則の整備義務がなくなるわけではない
  5. 2028年3月の施行を待たずに準備を求める金融庁の考え方
  6. 比較推奨販売以外では、社会保険料・出向・指導事業なども見直し
  7. 10月13日の行政要請より前から改訂の検討は進んでいた
  8. 2027年度版を待たずに確認したい6項目
  9. 評価指針は12月、2027年度版チェックシートは来年3月頃に提供予定
  10. INSURANCE JOURNAL VIEW 設問数の削減と、募集品質の確認は別の問題
  11. 参考資料・一次情報

一般代理店の設問を最大20問削減、改訂案への意見募集は11月23日まで

日本損害保険協会(以下、損保協会)は10月23日、「自己点検チェックシート」の2027年度版改訂案と、代理店業務品質評価制度の基準となる「代理店業務品質に関する評価指針」の改正案について、意見公募を開始した。

意見の受付期限は2026年11月23日17時00分(必着)。損保協会の意見受付フォームを通じて受け付ける。金融庁が実施する法令改正のパブリックコメントとは別の手続きである。

今回の改訂案では、一般代理店向けチェックシートの設問数を最大20問削減し、139問とする内容が示されている。ただし、実際に回答する設問数は代理店の規模や属性などによって異なるため、すべての代理店が一律に139問へ変更されるわけではない。

主な見直しは、次の3点だ。

  1. 法令等の改正への対応:比較説明・推奨販売に関する保険業法施行規則と監督指針の改正を踏まえた設問の見直し
  2. 関連設問の統合:業務規程等の策定と募集人への教育・管理・指導など、関連する設問を統合
  3. 回答方法の明確化:入力にあたっての説明や留意事項を拡充

自己点検チェックシートは、保険代理店が業務運営の適切性を自ら確認し、課題の把握と改善につなげるためのツールとして位置づけられている。

損保協会は、代理店の規模や業務特性を踏まえた主体的・自律的な取組と、所属保険会社との継続的な対話を重視している。

今回の改訂も、設問数の削減だけが目的ではない。代理店が自社の業務品質を確認する際に、何をどこまで点検するのかという内容の見直しを伴う。

設問の統合で回答項目は減るが、確認する業務がなくなるわけではない

設問数の削減では、関連する複数の設問を一つにまとめる対応が中心となる。

現行のチェックシートでは、意向把握・意向確認、重要事項説明、満期管理などの点検項目において、業務規程等を策定しているか、募集人に教育・管理・指導を行っているかを別々に確認する設問がある。

改訂案では、これらを統合して確認する構成が示されている。

例えば、重要事項説明に関する業務規程を整備していることと、その規程に基づいて募集人を教育・管理・指導していることを、一つの設問で確認する形だ。

ここで注意したいのは、2問が1問になったからといって、規程の整備や募集人教育のいずれかが不要になるわけではないという点である。

業務規程が存在していても、募集人への周知や教育が実施されていなければ、適切な運用とはいえない。反対に、研修を実施していても、業務上のルールが明確でなければ、組織として一貫した対応を行うことは難しい。

代理店の管理者にとっては、設問の数だけでなく、統合後の一つの設問が何を確認しているのかを理解しておくことが重要になる。

比較推奨販売は「何を比べ、なぜ推奨したか」の説明を具体化

今回、乗合代理店が特に確認したいのが、比較推奨販売に関する設問の見直しだ。

金融庁は2026年8月28日、比較説明・推奨販売に係る改正内閣府令と監督指針を公表した。改正内閣府令は2028年3月1日に施行され、改正監督指針も同日から適用される。

2027年度版チェックシートの改訂案は、この改正内容を踏まえたものとなっている。

主な変更点は、取扱保険会社の事前明示、比較説明の内容、顧客の意向に沿った商品の選別、推奨理由の説明、記録・証跡による検証である。

① 取扱保険会社をあらかじめ明示する

比較推奨販売に関する改訂案では、取扱保険会社をあらかじめ明示したうえで、商品内容や顧客の判断材料となる情報を提供し、分かりやすく説明しているかを確認する。

ここで重要なのは、取扱保険会社等の明示が2028年から新たに始まる義務ではないという点だ。

保険業法294条3項に基づく権限明示義務は、既に適用されている。

今回の改訂案は、比較推奨販売の場面において、その説明が適切に行われているかを確認する内容である。

店頭での面談だけでなく、電話やオンラインでの募集においても、どのように説明しているかを確認しておきたい。

② 比較した商品の特徴と、推奨商品の根拠を説明する

複数の保険商品を比較説明する場合には、比較する事項や内容を適切に説明し、顧客の判断に必要な情報を提供することが求められる。

特定の商品を優位なものとして推奨する場合には、他の比較対象商品の特徴を正確に示すとともに、推奨商品の優位性の根拠を説明することが重要になる。

例えば、保険料の安さを理由に商品を推奨するのであれば、保険料だけを示すのではなく、比較対象となる商品の補償内容や条件の違いも、顧客の判断に必要な範囲で説明する必要がある。

ただし、ここでいう比較対象商品についての説明は、すべての案件で、取り扱う全保険会社の全商品について一律に見積りを作成することと同じではない。

金融庁の改正監督指針では、顧客の意向に沿った比較可能な商品を選別して提示・推奨する場合の取扱いも整理されている。

商品を絞り込む場合には、その基準や理由が顧客の意向に沿った合理的なものであることが重要だ。

③ 顧客の意向に沿って選別した理由を示す

複数の比較可能な商品の中から特定の商品を選別して推奨する場合、改訂案では、顧客の意向や重視する事項を確認したうえで、商品の概要と選別・推奨の基準や理由を説明しているかが問われる。

金融庁の改正監督指針では、顧客が重視する商品特性や保険料水準などを事前に丁寧かつ明確に確認することに留意を求めている。

さらに、推奨する商品については、代理店や募集人の都合ではなく、合理的で一定の具体性を持った基準や理由を説明することが求められる。

顧客の意向が不明確な場合についても、顧客が重視すると考えられる事項を例示するなど、可能な限り意向を把握することが示されている。

例えば、自動車保険の更改時に顧客から「違いが分からないので任せたい」と言われた場合でも、それだけを理由に代理店側の判断で商品を決めるのではなく、保険料、補償範囲、特約など、顧客が重視する事項を確認することが考えられる。

ただし、確認の際に特定の商品へ誘導するような説明にならないよう留意する必要がある。

また、推奨商品以外にも選択肢があることや、顧客の求めに応じて他の商品の概要・内容を説明できることも重要となる。

④ 手数料水準や便宜供与を理由とした商品選別を防ぐ

比較推奨販売では、代理店が受け取る手数料や保険会社からの便宜供与等が、商品の選別・推奨に影響していないかも重要な確認事項となる。

改正監督指針は、形式的には合理的な基準で選別しているように説明しながら、実質的には代理店が受け取る手数料水準や便宜供与等を理由に商品を選別・推奨することがないよう求めている。

今回のチェックシート改訂案にも、こうした代理店側の都合による選別・推奨を行っていないかという観点が盛り込まれている。

代理店の管理者は、募集人が説明している推奨理由と、実際の商品の選別基準が一致しているかを確認しておきたい。

⑤ 記録・証跡を保存し、比較推奨販売の適切性を検証する

今回の改訂案で、管理者にとって特に重要なのが記録・証跡に関する設問である。

改訂案では、比較推奨販売の適切性を確認・検証するために必要な記録や証跡について、保存期間等を社内規則等に定め、効率的かつ効果的に確認・検証しているかを問う内容が示されている。

また、検証結果を踏まえて、必要に応じて比較推奨販売の方法を見直し、改善しているかも確認する。

つまり、記録を残していることだけで点検が完結するわけではない。

何を記録として残し、その記録を誰が確認し、必要な改善につなげているかが重要になる。

ただし、今回の改訂によって、すべての代理店に一律の記録様式や保存年数が新たに指定されるという意味ではない。

具体的な保存期間や管理方法については、適用される法令、監督指針、所属保険会社のルール、代理店の規模や業務特性などを踏まえて整理する必要がある。

設問から外れても、社内規則の整備義務がなくなるわけではない

比較推奨販売の設問の見直しでは、現行の独立した設問の一部が削除・再構成される案となっている。

このうち、特に注意したいのが、業務規程等の策定に関する設問である。

改訂案では、比較推奨販売に関する業務規程の策定を確認する独立した設問が削除される一方、記録・証跡の保存期間等を社内規則等に定めることや、募集人への教育・管理・指導を確認する項目が設けられている。

しかし、独立した設問が削除されることは、比較推奨販売に関する社内規則の整備が不要になることを意味しない。

金融庁が2026年8月28日に公表した改正監督指針II-4-2-9(5)②では、比較推奨販売に係る体制整備について、主に次の事項を監督上の着眼点としている。

  • 商品の提示・推奨に用いる基準や理由等を社内規則等に定めること
  • 社内規則等に基づき、募集人への適切な教育・管理・指導を実施すること
  • 記録・証跡等の保存期間を定め、販売の適切性を確認・検証すること
  • 検証の結果を踏まえ、必要に応じて販売方法を見直し、改善すること

また、比較説明に際して顧客を誤認させるおそれのある事項を告げたり表示したりする行為については、保険業法300条1項6号による禁止規定が引き続き適用される。

したがって、チェックシートの設問が統合・削除された場合でも、その背景にある法令上の義務や監督上の着眼点を確認しておく必要がある。

今回の改訂案は、設問数を減らすことと、必要な業務管理を継続することを両立させるものとして理解したい。

2028年3月の施行を待たずに準備を求める金融庁の考え方

比較推奨販売に関する改正内閣府令の施行と、改正監督指針の適用は、いずれも2028年3月1日である。

金融庁は、この日付について、乗合代理店が体制整備等を行うための時間に配慮したものと説明している。

その一方で、2026年8月28日の公表資料では、施行・適用日を待つことなく、改正の趣旨を踏まえて可能な限り速やかに体制整備を進め、適切な比較推奨販売を実施することが望ましいとの考え方を示した。

ここで、現行の義務と将来の改正規制を区別しておきたい。

区分代理店が確認すべきこと
現在適用されている法令権限明示義務、意向把握義務、比較に関する禁止行為などへの適切な対応
2027年度版の自己点検チェックシート損保協会の評価基準に沿った自己点検と、所属保険会社との対話
2028年3月1日からの改正規制改正内閣府令と監督指針に基づく比較推奨販売の実施と体制整備

新たな改正規制の施行・適用前に、そのすべてが法的に前倒しで適用されるわけではない。

一方、権限明示義務や意向把握義務など、現在適用されている規定については、2028年を待つことなく遵守が必要である。

2027年度版のチェックシートは、こうした既存の義務を確認するとともに、改正後の考え方を踏まえて自社の募集管理態勢を見直すための材料となる。

比較推奨販売以外では、社会保険料・出向・指導事業なども見直し

今回の改訂案では、比較推奨販売以外の項目にも変更が示されている。

主なものは次のとおりだ。

社会保険料の適切な負担

適切な業務運営に関する評価基準では、給与・報酬等の支払いに際し、社会保険料を適切に負担しているかという観点を追加する案となっている。

これは、チェックシートの改訂によって新たな社会保険料負担義務が創設されるという意味ではない。既存の関係法令に沿った対応を業務品質の点検に反映するものである。

出向を利用した再委託規制の潜脱防止

損害保険募集人の届出に関する項目では、形式上は出向契約を結びながら、実際には出向元の法人で募集しているような場合について、再委託規制の潜脱のおそれがあることを示す注記を追加する案が示されている。

出向契約の名称だけでなく、どの法人の指揮監督・命令のもとで募集しているかという実態が重要となる。

紹介料に関する利益相反管理

紹介料を受け取る場合の利益相反管理について、専業代理店・兼業代理店の別を問わないことを明確にする案となっている。

保険募集人指導事業の区分

フランチャイズ事業等を含む保険募集人指導事業について、フランチャイザー等、フランチャイジー等、非該当という区分を基礎情報で確認する案が示されている。

いずれも比較推奨販売の規制とは別の論点であり、それぞれの根拠となる法令や監督指針、業務実態を踏まえて確認する必要がある。

10月13日の行政要請より前から改訂の検討は進んでいた

今回の改訂案を理解するうえでは、金融庁・国土交通省が10月13日に行った要請との関係も確認しておきたい。

両省庁は、代理店業務品質評価制度の運用について、保険代理店から過度な態勢整備を求められているといった意見が寄せられていることを挙げ、代理店の規模や業務特性を踏まえた適切な運用を求めた。

また、損保協会に対しても、自己点検チェックシートの設問や水準が代理店の規模・業務特性を踏まえたものになっているか、改めて確認・検証するよう求めている。

ただし、今回の改訂が10月13日の要請を受けて初めて検討されたわけではない。

2026年9月15日の第7回代理店業務品質評議会では、2027年度版チェックシートについて、比較推奨販売の規制改正を踏まえた見直しを実施し、10~11月に意見を公募する方針が既に示されていた。

したがって、10月23日の改訂案を10月13日の要請への直接の対応と断定することはできない。

一方、設問の統合や回答方法の改善にあたって、代理店と損保会社の負担感に配慮するという考え方は、行政要請で重視された制度運用の趣旨とも共通している。

自己点検チェックシートは、代理店に一律の書類整備を求めるためだけのものではなく、代理店の実情に即した業務品質向上のために活用されるべきものだ。

関連記事:代理店業務品質評価制度、金融庁・国交省が運用改善を要請

2027年度版を待たずに確認したい6項目

今回の改訂案を踏まえ、損保代理店が現時点で確認しておきたい実務上の項目を整理する。

以下は、損保協会の設問をそのまま転載したものではない。改訂案と金融庁の公表資料を基に、INSURANCE JOURNALが実務上の確認事項として整理したものである。

すべての代理店に同じ対応を求めるものではなく、乗合の有無、規模、取扱商品、募集形態などに応じて確認したい。

1.2026年度版の自己点検結果と改善状況を確認する

2027年度版の改訂内容を把握するためには、まず現在の自己点検結果を確認することが出発点となる。

前年度にどの項目を「取り組んでいる」と回答し、どのような課題を認識していたか。

また、所属保険会社から受けたフィードバックに対して、どのような改善を行ったか。

これらが整理されていれば、新しい設問と比較する際に自店の変更点を把握しやすい。

確認事項

  • 2026年度版の回答内容と、回答の根拠となる資料
  • 所属保険会社からのフィードバック
  • 改善が必要とされた事項と対応状況

2.取扱保険会社等の明示が適切に行われているか

取扱保険会社等の明示は、既に適用されている法令上の義務である。

乗合代理店では、比較推奨販売の際に、取扱保険会社等の説明が適切なタイミングで行われているかを確認したい。

確認事項

  • 対面・電話・オンラインの各募集形態での説明方法
  • 取扱保険会社等の情報を顧客に示すタイミング
  • 必要に応じて説明の実施状況を確認できる記録

3.商品の選別・推奨理由を説明できるか

募集人が特定の商品を推奨する際、その理由が顧客の意向に沿ったものであるかを確認する。

比較対象の商品を選んだ基準と、最終的に推奨した理由を区別して整理することも重要だ。

確認事項

  • 顧客が重視する補償内容や保険料などの条件
  • 比較対象とした商品と、その選別基準
  • 推奨商品の特徴や推奨理由
  • 手数料水準や便宜供与等による不適切な選別の防止

4.顧客の意向が不明確な場合の確認方法を整理する

「任せたい」「どの商品でもよい」といった顧客の発言に対して、どのように意向を確認しているかも点検したい。

特に、保険商品の選別に必要な事項を顧客が理解できるように説明し、意向を確認する方法を整理しておくことが考えられる。

確認事項

  • 顧客が重視する事項を確認する方法
  • 特定の商品へ誘導しないための説明上の留意点
  • 顧客の意向が変化した場合の確認方法

5.比較推奨販売の記録・証跡を検証に利用しているか

比較推奨販売に関する資料が保存されているだけでなく、それを募集品質の確認に利用できているかを確かめたい。

検証に使用する記録の範囲や保存期間についても、法令や所属保険会社のルールを踏まえて整理する必要がある。

確認事項

  • 意向把握、商品選別、推奨理由等の記録
  • 記録・証跡の保存期間と管理方法
  • 管理者等による確認・検証の実施状況
  • 検証結果を踏まえた改善の記録

6.業務規程・募集人教育・日常の運用が整合しているか

設問の統合・削除が行われても、社内規則の整備や募集人への教育・管理・指導が不要になるわけではない。

比較推奨販売のルールを社内規則等に定めていても、募集人がその内容を理解していなければ、実際の募集業務で適切に運用することは難しい。

確認事項

  • 比較推奨販売の基準・理由等を定めた社内規則
  • 募集人への教育・研修の内容と実施状況
  • 実際の募集業務が社内規則に沿っているか
  • 点検結果を踏まえてルールや教育内容を見直しているか

この6項目は、2027年度版のチェックシートを受け取る前に、現在の業務管理態勢を確認する際にも利用できる。

ただし、個別案件の確認だけで代理店全体の管理態勢の適切性を判断できるわけではない。代理店の規模や業務特性に応じた継続的な点検が必要となる。

評価指針は12月、2027年度版チェックシートは来年3月頃に提供予定

損保協会が示した今後のスケジュールは、次のとおりである。

時期予定されている内容
2026年11月23日17時改訂案に対する意見公募の締切
2026年12月中代理店業務品質評議会の審議・了承を経て評価指針を施行
2027年2月中2027年度版チェックシートを確定
2027年3月頃登録PFを通じて代理店へ提供
2028年3月1日比較推奨販売に関する改正内閣府令の施行・監督指針の適用

※2026年12月中、2027年2月中、2027年3月頃は損保協会が示した予定であり、確定日ではない。

2027年度版チェックシートは、代理店登録等の共通プラットフォーム(登録PF)を通じて提供される予定だ。登録PFへのアクセスについては、所属保険会社からの案内に従う。

現在公表されている内容は意見公募中の案であり、確定版では設問の文言や構成が変更される可能性がある。

代理店は、確定版が提供された段階で改訂案との相違を確認し、自社の点検や所属保険会社との対話に反映することが望ましい。

INSURANCE JOURNAL VIEW 設問数の削減と、募集品質の確認は別の問題

今回の改訂案では、一般代理店の自己点検設問を減らす方向が示された。

一方、比較推奨販売については、顧客への説明内容、商品の選別・推奨の根拠、記録・証跡を用いた検証など、確認する内容がより具体化されている。

ここで重要なのは、設問数の増減と、代理店が実際に行うべき業務管理を分けて考えることだ。

業務規程の策定と募集人教育を一つの設問にまとめても、両者を適切に実施する必要があることは変わらない。

また、比較推奨販売の記録・証跡についても、記録を保存すること自体が目的ではない。その記録を用いて、顧客の意向に沿った商品提案が行われているかを確認し、必要な改善につなげることが重要となる。

金融庁・国土交通省が10月13日に求めたのも、代理店の規模や業務特性を踏まえた制度運用と、損保会社・代理店間の丁寧な対話である。

自己点検チェックシートは、設問への回答を完成させるためだけのものではなく、業務運営上の課題を把握し、改善するための手段として活用したい。

2027年度版の確定を待つ間にも、現在の比較推奨販売の方法が、顧客の意向に沿っているかを確認することはできる。

まずは自店の募集記録を確認し、商品の選別・推奨理由が説明できるか、社内規則に沿った運用が行われているかを確かめる。

その結果を基に、所属保険会社との対話を進めることが、改訂案の趣旨に沿った対応となるだろう。

参考資料・一次情報

日本損害保険協会

金融庁・国土交通省

情報源

本記事はINSURANCE JOURNAL編集部による解説・分析です。制度・商品の詳細は公式発表をご確認ください。

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