住友生命保険、AIが聞き返す「Vitality AIチャット」を2026年10月から導入

住友生命保険は、生成AIを活用したFAQソリューション「livepass QA」を「Vitality AIチャット」の名称で2026年10月から導入した。AIが追加で質問して困りごとを絞り込み、回答は事前に用意したFAQの範囲から示す。
住友生命保険で読む →住友生命保険相互会社(以下、住友生命)は、Vitality会員へのサポートを高度化するため、livepass株式会社が提供(代理店:TOPPAN株式会社)する生成AIを活用したFAQソリューション「livepass QA」を、住友生命での名称「Vitality AIチャット」として2026年10月から導入した。質問の内容や意図を特定しづらい場合にAIが追加で質問する“聞き返すAI”で、回答は生成AIに自由に生成させず、事前に用意したFAQの範囲から提示することでハルシネーションのリスクを回避する。
Vitalityの会員数は2026年3月末時点で約240万名で、住友生命は2030年に500万名への拡大を目標にしている。会員数の拡大を見据え、AI・デジタルによる迅速な自己解決と、人による個別性の高いサポートを組み合わせた会員サポートの構築を目指す。
導入の経緯は次のとおり。
- Vitalityは2018年の提供開始以降、会員数の増加やVitality健康プログラム・リワードの進化などに伴い、問合せが増加している
- 住友生命は2024年4月にAIチャットボットを導入し、2025年4月にはVitalityアプリにヘルプセンターを開設するなど、自己解決できる環境を整備してきた。こうした自己解決ツールは現在1日15,000件を超えて利用されている
- 一方、「ポイントが反映されない」といった質問では、お客さま自身が原因や状況を整理して質問することが難しく、一問一答型のチャットボットでは適切なFAQにたどり着けない場合があった
Vitality AIチャットの主な特長は次のとおり。
- 最初の質問だけでは内容や意図を特定しづらい場合、AIが追加の質問を行う。例えば「ポイントが反映されない」という質問に対し、「どのポイントが反映されていませんか」「歩数計測アプリに歩数は反映されていますか」などと確認し、状況を絞り込んで適切なFAQへ案内する
- 「質問拡張機能」により、同じ意味を持つさまざまな表現や、お客さまの状況・悩みなどをデータとして補強し、質問理解の精度向上を図る
- 大規模言語モデル(LLM)は質問内容や意図の理解などに活用し、回答は事前に用意したFAQの範囲から提示する
- 営業職員がお客さまサポートに利用するLINE WORKSにも搭載する。Vitalityアプリの操作方法などの質問を受けた際に営業職員自身も迅速に回答を確認できるようにし、照会対応にかかる時間の短縮を図り、保険コンサルティングなど人ならではの支援に集中できる環境を目指す
住友生命は、「人かAIか」ではなく「人とAI」で支える会員サポートを掲げ、AIへの置き換えによる問合せ削減だけを目指すものではないとしている。デジタルで解決できる疑問はチャットボットやFAQで迅速に自己解決できるようにする一方、自己解決が難しい場合や個別性の高い相談は営業職員やコールセンターで人が対応する。デジタルを利用したいお客さまには「すぐに解決できる安心」を、人による支援が必要なお客さまには「人に相談できる安心」を提供するとしている。
効果については、導入前のトライアルで、曖昧な質問から目的のFAQへ到達できる割合が向上する結果を確認したという。検証には、実際に現行チャットボットへ入力された質問などを用いた。
住友生命グループは「拡・保険」の考え方のもと、生命保険の「安心」の価値を「万が一」への備えにとどまらず「毎日」の安心へ拡げることを目指しており、今回の取組みは、お客さまが困ったときに迅速かつストレスなく解決し、Vitalityを継続して利用しやすい環境を整えるものと位置づけている。
まずはFAQの利用が多く、会員数が増加しているVitalityに導入し、利用状況や問合せ件数などを継続的にモニタリングする。導入による効果が見込まれる場合には、その他の保険・サービスへの展開も検討する。
出典:住友生命保険「Vitality会員500万名を見据え、人とAIで会員サポートを進化~AIが聞き返すVitality AIチャットで一人ひとりの困りごとに応じた回答へ~」
本記事は住友生命保険の発表をもとに編集部が要約したものです。
本記事は公式発表の要点のみを紹介しています。全文・詳細は出典元をご確認ください。

