乗合代理店の比較推奨販売とは?顧客意向と推奨理由の基本を考える【2026年版】
複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店では、顧客に商品を提案する際、「どのような商品を比較対象とし、なぜその商品を勧めるのか」を適切に説明することが重要です。これが、いわゆる「比較推奨販売」を理解するうえでの重要なポイントです。
目次
- 比較推奨販売とは
- 比較推奨販売では「顧客の意向」が重要
- 「比較可能な商品」とは
- 取扱商品を全部詳しく説明する必要がある?
- 特定の商品を推奨する場合は「理由」を説明する
- 客観的な商品基準で絞り込む場合
- 客観的な商品基準以外で推奨する場合は?
- 推奨理由と「実際の選定理由」を一致させる
- 手数料の高い商品を推奨してはいけない?
- 比較表を使う場合にも注意
- 一部分だけを比較する場合は注意
- 保険料だけを強調しない
- 商品の長所だけを強調しない
- 同等の商品なのかも確認する
- 顧客が詳しい商品情報を確認できるようにする
- 比較推奨販売と意向把握は密接に関係する
- 「ハ方式」「ロ方式」とは?
- 比較推奨販売の制度見直しが進んでいる
- 「現行ルール」と「改正案」を混同しない
- 代理店が確認したい10のポイント
- まとめ|「何を勧めたか」だけでなく「なぜ勧めたか」が重要
- よくある質問
- 主な参考資料
複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店では、顧客に商品を提案する際、「どのような商品を比較対象とし、なぜその商品を勧めるのか」を適切に説明することが重要です。
これが、いわゆる「比較推奨販売」を理解するうえでの重要なポイントです。
金融庁の現行「保険会社向けの総合的な監督指針」では、二以上の所属保険会社等を有する保険募集人について、
顧客の意向に沿った比較可能な商品の概要を明示すること
顧客の求めに応じて商品内容を説明すること
特定の商品を提示・推奨する場合、その理由を分かりやすく説明すること
などが示されています。
また、顧客の意向に合致する複数の商品から、代理店自身の判断でさらに商品を絞り込む場合には、商品特性や保険料水準などの客観的な基準や理由等について説明することが重要とされています。
一方、現行監督指針では、こうした客観的な商品基準によらず商品を絞り込み、特定の商品を提示・推奨する場合も想定されています。
その場合には、特定の保険会社との資本関係や、その他の事務手続・経営方針上の理由などを含め、実際に商品を絞り込み、提示・推奨する基準や理由を説明することが求められます。
つまり、現行制度を、
「顧客の意向に合った商品の中から、客観的な商品比較だけで推奨商品を決めなければならない」
と理解するのは正確ではありません。
重要なのは、顧客の意向を適切に把握するとともに、どのような基準・理由で商品を絞り込み、特定の商品を提示・推奨しているのかを適切に説明することです。
この記事では、乗合代理店の比較推奨販売とは何か、比較可能な商品、顧客意向との関係、推奨理由、比較表示の注意点、現在進められている制度見直しまで整理します。
※本記事は2026年8月時点で公表されている保険業法、保険業法施行規則、金融庁の監督指針等をもとに一般的な情報を整理したものです。比較推奨販売については制度見直しが進められているため、実際の募集にあたっては最新の法令・監督指針および所属保険会社の規程等をご確認ください。
比較推奨販売とは
金融庁の監督指針では、二以上の所属保険会社等を有する保険募集人が行う保険契約への加入の提案について、「比較推奨販売」という表現を用いています。
一般的には、複数の保険会社の商品を取り扱う乗合代理店などが対象になります。
比較推奨販売を考える際には、
顧客の意向を把握する
→ 比較可能な商品を整理する
→ 商品の概要を示す
→ 必要に応じて商品内容を説明する
→ 商品を絞り込む
→ 特定の商品を推奨する場合は理由を説明する
という関係を理解することが重要です。
ただし、この流れがすべての商品・募集形態について唯一の法定手順として一律に定められているという意味ではありません。
商品、募集方法、代理店の取扱商品の状況などを踏まえて適切な方法を設計する必要があります。
比較推奨販売では「顧客の意向」が重要
比較推奨販売では、顧客の意向を適切に把握し、その意向と商品選定・推奨理由との関係を明確にすることが重要です。
金融庁の監督指針では、二以上の所属保険会社等を有する保険募集人について、
顧客の意向に沿った比較可能な商品の概要
を明示することが示されています。
たとえば顧客が、
どのような保障・補償を求めているのか
どのようなリスクに備えたいのか
保険料についてどのような希望があるのか
どのような保険期間を希望しているのか
などを確認し、その意向を踏まえて比較対象となる商品を考えることになります。
ただし、後述するように、現行監督指針では商品特性や保険料水準などの客観的な基準・理由によらず商品を絞り込み、特定の商品を提示・推奨する場合についてもルールが定められています。
したがって、
「客観的な商品比較だけが現行制度上認められている唯一の推奨方法」
というわけではありません。
「比較可能な商品」とは
金融庁の監督指針では、「比較可能な商品」について、顧客の意向に基づいて保険の種別や保障・補償内容などの商品特性等により商品を絞り込んだ場合には、その絞込み後の商品を含む考え方が示されています。
たとえば顧客が、
「医療保障を重視したい」
と希望している場合に、代理店が取り扱うすべての保険商品を無差別に比較するのではなく、その意向に沿った商品へ絞り込むことが考えられます。
そのうえで、比較可能な商品の概要を顧客へ示します。
取扱商品を全部詳しく説明する必要がある?
比較推奨販売だからといって、代理店が取り扱っているすべての商品を最初から同じ分量で詳しく説明しなければならない、という意味ではありません。
金融庁の監督指針では、
比較可能な商品の概要を明示し、顧客の求めに応じて商品内容を説明する
という考え方が示されています。
したがって、
「取扱商品を全部、最初から詳細説明しなければならない」
と理解するのは適切ではありません。
一方で、顧客がどのような選択肢の中から提案を受けているのかを理解できるようにすることが重要です。
特定の商品を推奨する場合は「理由」を説明する
比較可能な商品を示したうえで、代理店が特定の商品を提示・推奨する場合には、その理由を顧客へ分かりやすく説明することが重要です。
金融庁の監督指針では、
特定の商品を提示・推奨する際には、当該提示・推奨理由を分かりやすく説明する
ことが示されています。
ここで重要なのは、
「おすすめです」
だけではなく、
なぜその商品を提示・推奨しているのか
を顧客が理解できるようにすることです。
客観的な商品基準で絞り込む場合
顧客の意向に合致する複数の商品から、代理店自身の判断によってさらに商品を絞り込んで提示・推奨する場合があります。
金融庁の監督指針では、この場合、
商品特性や保険料水準などの客観的な基準や理由等
について説明することが示されています。
たとえば、
保障・補償内容
保険料水準
保険期間
特約
顧客が重視している商品特性
などを基準として商品を絞り込むことが考えられます。
たとえば、
「入院時の保障を重視したいというご意向を踏まえ、今回比較した商品の中から、入院保障の内容がご希望に近いこちらの商品をご案内しています」
といったように、
顧客の意向
+
商品の特徴
+
その商品を選定した理由
の関係が分かるように説明することが重要です。
客観的な商品基準以外で推奨する場合は?
ここは現行制度を理解するうえで重要なポイントです。
金融庁の現行監督指針では、商品特性や保険料水準などの客観的な基準・理由によらず商品を絞り込んだり、特定の商品を提示・推奨したりする場合についても規定されています。
この場合には、
実際にどのような基準・理由によって商品を絞り込み、提示・推奨しているのか
を説明することが求められます。
監督指針では、その理由について、
特定の保険会社との資本関係
その他の事務手続
経営方針上の理由
なども含むことが示されています。
したがって、現行制度では、
「商品特性や保険料など、客観的な商品比較だけでなければ推奨してはいけない」
という仕組みではありません。
一方で、実際の選定理由と顧客へ説明している理由が食い違わないことが重要です。
推奨理由と「実際の選定理由」を一致させる
比較推奨販売では、形式的な説明を用意すればよいわけではありません。
たとえば実際には代理店側の事情によって商品を選定しているにもかかわらず、
「保障内容が優れているからです」
など、実際とは異なる理由を説明することには問題があります。
金融庁の監督指針では、形式的には客観的な推奨理由を説明しているように装いながら、実質的には代理店が受け取る手数料水準の高い商品へ誘導するために商品を絞り込み、提示・推奨することがないよう注意を求めています。
つまり、
顧客へ説明している推奨理由
と
代理店が実際にその商品を選んだ理由
が一致していることが重要です。
手数料の高い商品を推奨してはいけない?
「手数料が高い商品だから」という理由だけで、その商品の推奨が直ちに禁止される、と単純に理解するのも正確ではありません。
重要なのは、商品を選定・推奨する基準や理由を適切に説明し、顧客に対して誤解を与えないことです。
一方、金融庁の監督指針では、
形式的には客観的な理由を説明しながら、実質的には手数料水準の高い商品へ誘導する
ような運用がないよう注意を求めています。
そのため、比較推奨販売では、手数料等の代理店側の事情と実際の商品選定との関係についても適切な管理が必要です。
比較表を使う場合にも注意
乗合代理店では、複数の商品を比較するために比較表を使用する場合があります。
比較すること自体が禁止されているわけではありません。
一方、保険業法では、保険契約について誤解させるおそれのある比較表示等が禁止されています。
金融庁の監督指針では、比較表示について、
客観的事実に基づかない事項や数値を表示する
正確な判断に必要な事項を包括的に示さず、一部だけを表示する
長所だけをことさらに強調する
社会通念上または取引通念上、同等とはいえない商品を同等の商品であるかのように比較する
といった表示について注意が示されています。
つまり、
比較することではなく、顧客を誤解させる比較をしないこと
が重要です。
一部分だけを比較する場合は注意
たとえば商品Aと商品Bについて、
保険料だけ
を比較すると、商品Aの方が有利に見えることがあります。
しかし、
保障・補償内容
保険期間
契約条件
特約
などが異なれば、単純な保険料比較だけでは適切に判断できない場合があります。
金融庁の監督指針では、比較表示を行う場合、保険契約の内容について顧客が正確な判断を行うために必要な事項を包括的に示すことが重要とされています。
比較表にすべての商品情報を掲載できない場合には、商品全体の内容を把握するため、契約概要やパンフレット等を確認する必要がある旨を表示する方法なども示されています。
保険料だけを強調しない
保険料を比較する場合にも注意が必要です。
たとえば、
A社 月額3,000円
B社 月額4,000円
という数字だけを大きく表示すると、A社の商品が単純に優れているように見える可能性があります。
しかし保障・補償内容や契約条件が違えば、単純な価格比較だけでは商品全体の優劣を判断できません。
保険料を比較する場合には、その保険料に影響を与える契約条件等について、顧客が理解できるようにすることが重要です。
商品の長所だけを強調しない
比較推奨販売では、
「この商品には○○という特徴があります」
と説明すること自体に問題があるわけではありません。
しかし、その特徴と密接に関係する制約や条件などを示さず、
あたかも商品全体が他の商品より優れているように表示する
ことには注意が必要です。
比較を行う場合には、有利な部分だけを切り取るのではなく、顧客が商品を正確に判断できる情報を示すことが重要です。
同等の商品なのかも確認する
金融庁の監督指針では、社会通念上または取引通念上、同等の保険種類として認識されない商品について、あたかも同等の商品であるかのように比較することにも注意を求めています。
たとえば、
保険期間
保障・補償内容
配当の有無
など、重要な条件が異なる商品を比較する場合には、その違いが顧客に分かるようにする必要があります。
顧客が詳しい商品情報を確認できるようにする
比較表だけですべての商品内容を説明することは難しい場合があります。
金融庁の監督指針では、比較対象となった商品について顧客が希望した場合に「契約概要」を速やかに入手できるようにすることなどが、比較表示を行う際の方法として示されています。
比較表だけで契約内容を判断してもらうのではなく、必要に応じて契約概要やパンフレット等によって商品全体を確認できるようにすることが重要です。
比較推奨販売と意向把握は密接に関係する
比較推奨販売を考えるうえでは、顧客の意向把握が重要です。
たとえば、
「保険料より保障内容を重視したい」
という顧客と、
「保障は最低限でよいので保険料を抑えたい」
という顧客では、比較の際に重視する要素が異なる可能性があります。
そのため、
意向把握
→ 比較可能な商品の整理
→ 商品の概要提示
→ 商品の絞込み
→ 推奨理由の説明
という関係を意識することが重要です。
ただし、現行制度では、商品特性や保険料水準などの客観的な基準以外の理由で商品を絞り込み、提示・推奨する場合も想定されています。
その場合には、その実際の基準・理由について適切に説明する必要があります。
「ハ方式」「ロ方式」とは?
保険代理店の実務では、比較推奨販売の方法について「ハ方式」「ロ方式」といった呼称が使われることがあります。
ただし、これらは保険業法の条文上の正式名称ではありません。
また、比較推奨販売については現在制度見直しが進められています。
そのため、「ハ方式」「ロ方式」という従来の実務上の呼称だけで現在のルールを判断するのではなく、最新の保険業法施行規則や金融庁の監督指針を確認することが重要です。
比較推奨販売の制度見直しが進んでいる
比較推奨販売は、現在も制度見直しが進められている重要なテーマです。
2024年に公表された金融庁の「損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議」報告書や、その後の金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」報告書では、乗合代理店における適切な比較推奨販売の確保が課題として取り上げられました。
制度見直しの議論では、
顧客の意向にかかわらず、保険会社からの便宜供与など代理店側の利益のみを優先して特定の商品を推奨すること
が顧客の適切な商品選択を阻害する可能性などが問題として指摘されています。
これを踏まえ、金融庁は乗合代理店における適切な比較推奨販売の確保に向けた制度見直しを進めています。
「現行ルール」と「改正案」を混同しない
2026年の比較推奨販売を理解するうえで、特に注意したいポイントです。
2025年から2026年にかけて、保険業法改正に伴う内閣府令・監督指針等の整備が進められています。
一方、金融庁は2026年3月30日の内閣府令等公布時や、同年5月29日の監督指針改正結果公表時において、比較推奨販売の「情報の提供に係る規定の改正」について、パブリックコメント結果等を別途公表する予定である旨を示しています。
そのため、
「2026年6月1日から比較推奨販売に関する改正案の内容がすべて確定ルールとして施行された」
と考えるのは適切ではありません。
本記事では、2026年8月時点で確認できる現行監督指針の内容を基本として説明し、制度見直しについては別に整理しています。
制度改正の状況は今後変わる可能性があるため、実際の募集にあたっては最新の金融庁資料を確認する必要があります。
代理店が確認したい10のポイント
比較推奨販売について、乗合代理店では次のような点を確認すると整理しやすくなります。
顧客の意向を適切に把握しているか
顧客の意向に沿った比較可能な商品を整理しているか
比較可能な商品の概要を適切に示しているか
顧客から求められた商品について説明できるか
特定の商品を提示・推奨する理由を説明しているか
商品特性等の客観的基準で絞り込む場合、その基準・理由を説明できるか
客観的な商品基準以外で絞り込む場合、実際の基準・理由を説明しているか
顧客へ説明している推奨理由と実際の商品選定理由が一致しているか
比較表等が一部の情報だけを強調して顧客を誤解させる内容になっていないか
最新の法令・監督指針に合わせて比較推奨ルールを見直しているか
ただし、この10項目は保険業法にそのまま列挙された法定チェックリストではありません。
金融庁の現行監督指針などを踏まえて、乗合代理店が比較推奨販売を見直すための代表的なポイントとして整理したものです。
まとめ|「何を勧めたか」だけでなく「なぜ勧めたか」が重要
乗合代理店の比較推奨販売では、
どの商品を勧めたか
だけではなく、
なぜその商品を勧めたのか
を適切に説明できることが重要です。
金融庁の現行監督指針では、顧客の意向に沿った比較可能な商品の概要を示し、顧客の求めに応じて商品内容を説明することが示されています。
さらに、特定の商品を提示・推奨する場合には、その理由を分かりやすく説明することが重要です。
商品特性や保険料水準などの客観的な基準によって商品をさらに絞り込む場合には、その基準・理由を説明します。
一方、現行制度では、客観的な商品基準以外の理由によって商品を絞り込み、提示・推奨する場合についても規定されています。
その場合にも、
実際にどのような基準・理由でその商品を提示・推奨しているのか
を説明する必要があります。
そして、形式上は客観的な理由を説明しているように見せながら、実際には手数料水準の高い商品へ誘導するような運用について、金融庁は明確に注意を促しています。
比較推奨販売では、
顧客の意向
+
比較可能な商品
+
実際の商品選定基準
+
推奨理由
の関係を整理し、顧客へ適切に説明できる仕組みを整えることが重要です。
よくある質問
Q. 乗合代理店は取扱商品をすべて顧客に提示しなければなりませんか?
金融庁の監督指針では、顧客の意向に沿った「比較可能な商品」の概要を示すことが示されています。顧客の意向に基づいて商品特性等から商品を絞り込んだ場合には、その絞込み後の商品が比較可能な商品となる考え方が示されています。
Q. 比較可能な商品を全部詳しく説明する必要がありますか?
監督指針では、比較可能な商品の概要を明示し、顧客の求めに応じて商品内容を説明することが示されています。すべての商品について最初から同じ分量で詳細説明することが一律に求められている、という意味ではありません。
Q. 特定の商品をおすすめする場合、理由を説明する必要がありますか?
金融庁の監督指針では、特定の商品を提示・推奨する場合、その提示・推奨理由を分かりやすく説明することが示されています。
Q. 客観的な商品比較以外の理由で商品を推奨できますか?
現行監督指針では、商品特性や保険料水準などの客観的な基準・理由によらず商品を絞り込み、提示・推奨する場合についても規定されています。その場合には、資本関係や事務手続、経営方針上の理由などを含め、実際の基準・理由を説明することが求められます。
Q. 一番保険料が安い商品を推奨すれば問題ありませんか?
必ずしもそうではありません。顧客が重視する内容によって適切な商品は異なります。保険料だけではなく、保障・補償内容や契約条件なども踏まえて検討する必要があります。
Q. 手数料の高い商品を推奨してはいけませんか?
手数料水準が高い商品であることだけをもって、その商品の推奨が一律に禁止されるという意味ではありません。ただし、形式的には客観的な理由を説明しながら、実質的には手数料水準の高い商品へ誘導するような運用について、金融庁の監督指針は注意を求めています。
Q. 商品比較表を作ってもよいですか?
比較表示自体が禁止されているわけではありません。ただし、客観的事実に基づかない比較、一部の情報だけを示して顧客を誤解させる比較、長所だけを強調する比較などには注意が必要です。
Q. 「ハ方式」「ロ方式」は法律上の正式名称ですか?
保険業法の条文上の正式名称ではありません。代理店実務等で比較推奨販売の方法を説明する際に使われてきた呼称です。現在は制度見直しも進められているため、呼称だけではなく最新の法令・監督指針を確認する必要があります。
Q. 2026年に比較推奨販売のルールは変わりましたか?
比較推奨販売について制度見直しが進められています。ただし、2026年8月時点では、比較推奨販売の情報提供規定に関する改正について、金融庁が他の改正項目とは分けてパブリックコメント結果等を公表する予定としている資料があります。そのため、改正案と現行ルールを区別して確認する必要があります。
主な参考資料
金融庁「保険会社向けの総合的な監督指針」
金融庁「II-4-2-9 保険募集人の体制整備義務」
金融庁「II-4-2-2 保険契約の募集上の留意点」
金融庁「損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議」報告書
金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」報告書
金融庁「乗合代理店における適切な比較推奨販売の確保」に係る制度見直し資料
金融庁「令和7年保険業法改正に係る内閣府令等の公布及びパブリックコメント結果の公表について」
※本記事は2026年8月時点で公表されている法令、金融庁の監督指針・公表資料等をもとに一般的な情報を整理したものです。比較推奨販売については制度見直しが進められているため、実際の募集にあたっては最新の保険業法、保険業法施行規則、金融庁監督指針および所属保険会社の規程等をご確認ください。
本記事はINSURANCE JOURNAL編集部による取材・調査・分析をもとに構成しています。